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酒とシネマと不登校児な日々

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『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』

『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』

監督・モルテン・ディルドゥム

脚本・グレアム・ムーア

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テーマが重層的で、観る人によって色が違うプリズムのような作品。

戦争・青春・歴史・同性愛者に対する差別。ets・・・
しかしASD(自閉症スペクトラム)の家族を持つ私には、やはりそれに関するエピソードが強く残りました。

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最近ASDの特性を描いた作品はちょくちょく見るけど、このように主人公のキャラクターの1アイテムとして扱う作品は初めてじゃないかな。
これは、動物園にキリンを見に行くのと、サファリパークに行ったら象の隣にキリンもいた、という感じの似て非なる物です。

本作品では、言葉が下手なASDが、周囲から白い目で見られるくだりから仲間ができる過程が過不足なく描かれていました。

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Thank You
You're Welcome
これだけのやりとりで、ASDの言葉では表せない気持ちを伝える脚本が、素晴らしい。

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「あなたが普通じゃないからこそ、世界は素晴らしい」
エンディング近くで出てきたいかにもキャッチコピーなこのセリフより、Thank Youの一言の方が私には沁みました。


以下、そんな脚本を書いたグレアム・ムーアの、アカデミー脚本賞授賞式時のスピーチ。

「皆さん、ありがとうございます。
…アラン・チューリングは、このような舞台で皆さんの前に立つことが出来ませんでした。
でも、私は立っています。これは不公平です。

私は、16歳の時、自殺未遂をしました。
自分は変わった人間だと、周りに馴染めないと感じたからです。
でも、今ここに立っています。

この映画を、そういう子供たちに捧げたい。
自分は変わっている、どこにも馴染めないと思っている人たちへ。
君には居場所があります。
変わったままで良いのです。

そして、いつか君がここに立つ時が来ます。
だから君がここに立った時には、
君が次の世代に、このメッセージを伝えてください。
ありがとう」

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by takako98765 | 2015-04-08 20:12 | シネマ | Comments(0)
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