『バードマン』
監督・アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本・アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
ニコラス・ジャコボーン
アーマンド・ボー
アレクサンダー・ディネラリス・Jr
アカデミー賞・作品・監督・脚本・撮影
ゴールデングローブ賞・主演男優・脚本
あらすじ。
かつてスーパーヒーロー映画『バードマン』で世界的な人気を博しながらも、
現在は失意の日々を送る俳優リーガン・トムソンは、
復活をかけてブロードウェイの舞台に立とうとしていたーー。
この話を、かつてバットマンシリーズを演じたマイケル・キートンが演じる。
セルフパロディーの一種と言えるのかもしれない。
私はとても面白く見たけど、寝落ちしてしまった多くの方々の気持ちもわかります。
夢か現実か舞台か過去分からないシーンが交互に延々と続き、いかにも舞台劇ちっくな台詞回しは、苦手な人には受け付けないだろう。
画は絶えずヌルヌルと動き、四次元的な浮遊感と臨場感は見る人を飽きさせないが、ウトウトしかけた人をハッと目覚めさせるだけの迫力はない。
一言でいえば、アカデミーは取ったけど、寝ている人を叩き起こしてまで見せる程でもないかな、という感じで(^^;
本作はほぼ1カットで進んでいく手法をとっている。
これはヒッチコック「ロープ」でも有名だが、カットの繋ぎ方も含めて様々な面が新鮮だし興奮度も高い。
技術の向上を考えれば当然ではあるけど、より新しい物を作り、観客の中に眠る新しい感情を揺り動かそうと企む、
監督を筆頭としたスタッフ達の意地と矜持が感じられる。