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酒とシネマと不登校児な日々

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【エリザのために】

【エリザのために】

監督・脚本・製作:クリスディアン・ムンジウ
出演:アドリアン・ティティエニ、マリア・ドラグシ、リア・ブグナル、リナ・マノヴィッチ

第69回カンヌ国際映画祭監督賞受賞。
(ルーマニア・フランス・ベルギー合作)
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一人娘のことが心配で堪らない、心身ともに少々だらしない父親が主役。
暴漢に襲われ、不安定な精神状態で留学試験に臨む娘の為に、試験に手心を加えて貰おうと奔走する父親。
反発する娘。娘の恋人との確執。不倫相手の妊娠。妻からの三行半。警察署長への嘆願。友人の副市長。試験監督への賄賂。調査を始める検察官。あれやこれや。
あげく、試験の結果が上手くいきそうなムードが着地点で、色々と広げた話は回収されない。
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肩透かしもたいがいにせぇと言いたいところだが、混迷するルーマニアの歪な空気はよく伝わってきた。
その空気はフランスを含むEU加盟国でより強い共感を得、だからこそのカンヌ受賞だったのではないか。
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でもまあEUとか関係なしに万国共通なのは、娘を持つお父さんの大変さ。
世界中のお父さん、FAITH!!


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by takako98765 | 2017-02-25 14:33 | Comments(0)

【陥没】

【陥没/Bunkamuraシアターコクーン】
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:井上芳雄、小池栄子、松岡茉優、犬山イヌコ、緒川たまき、高橋惠子、生瀬勝久

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何の予習もせず、タイトルから勝手に硬いイメージを持って参戦。
なもんで、流れに乗るまで少しかかってしまったけど、ホテルのロビー2幕物の、ちょっとワチャワチャしたコメディー。
「チェーホフが『真夏の世の夢』を演出したような作品」とケラさん自ら説明されてた、まさにそんな感じ。

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ただ「昭和三部作」の完結編と銘打たれると、それはどうなんだろう。
確かに新幹線やオリンピックの話題は出て来るし、お母さんは典型的な戦前女子だけど、まんま現代が舞台と言われても全く違和感ない。
御自身による前作『キネマと恋人(2016)』が昭和臭満載だったので、特にそう思うのかもしれないけど。

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ベテラン勢の中で松岡茉優が好演。
ケラさんの寵愛独り占めな緒川たまきと絶大なる信頼を寄せられている小池栄子の姉御っぷり、

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存在感ありすぎの高橋恵子のあっと驚くコミカル芝居、
そして何といっても舞台をめちゃめちゃ楽しんでいる感満載の生瀬勝久が魅せまくり、
と~っても幸せな気分になれた3時間半でした。


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by takako98765 | 2017-02-23 20:46 | ステージ | Comments(0)

【たかが世界の終わりに】

【たかが世界の終わりに】

監督・脚本・編集:グザヴィエ・ドラン
原作:ジャン=リュック・ラガルス「まさに世界の終わり(戯曲)」
出演:ギャスパー・ワリエル、レア・セドゥー、マリオン・コティヤール、バンサン・カッセル、ナタリー・バイ

第69回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞(2016年)

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12年ぶりに帰省した次男が、家族に余命僅かな事を告げようとするが、今は家長である長男に「我が家に面倒を持ち込むな」と追い出される話。
登場人物は他に母・妹・兄嫁だけ、計5人が延々と口喧嘩をしている99分でした。

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『8月の家族たち(2013年)』みたいな話なんかな~と思っていたが、さすがカンヌ、あんなサービス精神は欠片もない。
兄の捻れた感情とか、それを見守る嫁のパワハラ被害者のような目とか、ドランの繊細な描写は吐息のように美しいが、いかんせんキャンキャンした怒鳴り合いの連続で、生理的にグッタリ疲れてしまった。

隣の方は寝てらしたし、途中退席される方もちらほらの有楽町からお伝えしました。


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by takako98765 | 2017-02-22 20:22 | Comments(0)

【愚行録】

【愚行録】

監督・編集:石川慶
原作:貫井徳郎「愚行録」
脚本:向井康介
出演:妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣
プロデユース:森昌行

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まず、石川慶監督が素晴らしい。
本作が初長編との事だが、映像、編集、無音の使い方など、全てに力が入りすぎている点をさし引いても堂々たる長編デビュー。

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また、撮影監督に石川監督がポーランドの映画学校で同窓だったニエミイスキを起用した点も◎。
現代はグリーンがかった暗めのトーン、過去はライトを明るく入れるなど、独特なトーンを貫いているのは「北野武」と通じ、なるほど北野オフィス代表・森昌行プロデユースと合点。

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かように北野WORLDと、キャストだけでなくテーマも類似の『悪人(2010年)』がお好みの方には、ぜひともお勧めしたい。
イヤミス帝王・貫井徳郎原作だけあってHAPPYにはなりえませんが、私は好きです(^^)


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by takako98765 | 2017-02-20 20:54 | シネマ | Comments(0)

【サバイバルファミリー】

【サバイバルファミリー】

監督・原案・脚本:矢口史靖
脚本協力:矢口純子
出演:小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかな、時任三郎、大地康雄

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特異なシチュエーションドラマの場合、達者な演者と監督がいれば脚本は要らないんじゃないかと思う事がある。
この作品もそう。
四人の演者さん達には、惜しみない拍手を送りたい。

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ただもう少しコメディーに徹したテンポが欲しかったかも。
いや、コメディーというよりは「喜劇」だな。この作品は、ニュアンスとして。

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また、冒頭に「何故こうなったのか」の説明がなかったのは痛かった。
原因不明は構わないが、例えば高校のシーンで男子高校生達が仮説を激論しあっていてもいいし、なんなら主人公が「電池や車までもっておかしいじゃないか!」とキレてもいい。
『本能寺ホテル(2018年)』と異なり、世にも奇妙な物語ではないので、作り手側からなんらかのエクスキューズが欲しかった。

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そして、チャオ東(MOZU(2015年))のような時任三郎がサイコーにいかしてました♪

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by takako98765 | 2017-02-16 18:40 | シネマ | Comments(0)

【春風亭昇太35周年】

【春風亭昇太35周年】
第27回下北沢演劇祭参加作品 春風亭昇太プロデュース「下北沢演芸祭2017」
本多劇場

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昇太を知ったのは『タイガー&ドラゴン(TV・2005年)』前後。
同世代なのでマクラは元より新作は特に共感をもって聞けたし、「幾つになっても若手」、その割には。落語芸術協会理事に収まっているチャッカリなところも、
『幾つになってもアイドルの松田聖子』と重なり、違和感なく応援できた。

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今回の、自分史をなぞらった演目の並びは35周年にふさわしく、
特に『悲しみにてやんでぃ」には、あの時代特有の香りにシミジミしました。

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全く似ていない談志のモノマネも良かった。
いつまでも『若手の大御所』でいてください。

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by takako98765 | 2017-02-04 17:28 | ステージ | Comments(0)

【ザ・空気/二兎社】

【ザ・空気/二兎社】東京芸術劇場
作・演出:永井愛
出演: 田中哲司 若村麻由美 江口のりこ 大窪人衛 木場勝己

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人気テレビ報道番組の現場を舞台に、報道圧力や自主規制を描いた社会派エンターティメント。
空気によって信念が削られていく様は「ホラー」と称してもいいかもしれない。

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これは対岸の火ではなく、この国のあらゆる業種の現場でも起こなわれている。

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エピローグに、空気で左右される国民性である事を一人ひとりが自覚しないと、この国はとんでもないところに流れていくぞ、というストレートなメッセージつき。


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by takako98765 | 2017-02-03 11:50 | ステージ | Comments(0)